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こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。

今回は、2023年上半期の食トレンド、どんなメニュー・食材が注目されたのかをそれぞれの背景を含めて分析していきます。また、そこから見える2023年下半期から来年に向けてどんな食トレンドが予想されるのか、ぐるなび注目のメニューとともにご紹介します。
 

国内外の「ローカル食」が人気

2023年の上半期は「ローカル食」の人気が浮き彫りになりました。たとえば2022年から続く韓国料理ブームにおいては、メジャーなメニューよりも本国の屋台メニューや食文化に注目が集まるように。また、国内の人気旅行地である沖縄での沖縄料理もジャンルとして人気になりました。上半期に特に注目を集めたメニュー・素材について、詳しく解説します。

練り物を指す「韓国おでん」

韓国おでんとは、昆布や煮干しなどのスープで煮た、じゃばらおりの練り物の串のことで、本場では冬の定番屋台フードとして人気です。日本では野菜や練り物、卵などさまざまな素材を使った“鍋メニュー”のことを指しますが、韓国では串に刺す練り物「オムク」という“具材”のことを指します。スープは店ごとに個性があり、唐辛子を加えた辛いものや、トッポギの甘辛いタレをかけてアレンジを加える店もあります。
国内での韓国ブームに伴い、韓国気分を味わうグルメとして注目され、2020年頃から検索が増加しています。

沖縄県民のソウルフード「スパム®」

沖縄県の県民食・ソウルフードといわれることもあるほど、沖縄では身近な食材「スパム®」。チャンプルや味噌汁など、さまざまなメニューに使われています。コロナ禍での自炊増加によってスパム®の売り上げが増加したというデータもあり、その人気が明らかに。
正式名称は「ポークランチョンミート」といい、沖縄では「ポーク」という呼称で親しまれています。スパム®は1930年代にアメリカにて発売された缶詰食品の商品名を指し、今ではさまざまなメーカーがポークを発売しています。
最近では特に「ポーク卵おにぎり」に注目が集まっており、沖縄の専門店が東京にも進出したことでSNSを中心に話題となっています。

日本の食材が改めて注目の的に「米粉」

米粉とは、お米を細かく砕いて粉状にしたもので、もちもちとした食感が特徴です。その歴史は古く、奈良時代から団子や餅、煎餅などに使われてきました。現在は、最新技術でより細かい粉にすることができるようになり、パンやクッキーなど幅広く活用されています。
昨今のグルテンフリーへの関心の高まり、小麦粉の価格高騰で、改めて注目されるようになりました。小麦アレルギーがある人でも安心して食べられる点も魅力で、米粉スイーツや米粉パンの専門店も多く登場しています。

今後はどんなトレンドが生まれる!? ぐるなび注目メニューを紹介

ここからは、2023年の上半期トレンドが2023年下半期から2024年に向けてどう進化していくのか、新たな食トレンドを予想していきます。

韓国の食文化「チメク」

チメクとは「チキン」と「メクチュ(ビールの韓国語)」を合わせた造語で、チキンとビールを一緒に楽しむ韓国の“食文化”のことを指します。韓国のチキンは、フライドチキンやヤンニョムチキンなど含め200種類を超え、カレーやはちみつなどのフレーバーを合わせることでさらにさまざまな楽しみ方ができます。
日本では、新大久保以外にも各地に韓国チキン専門店が登場しており、人気韓国ドラマの影響により特に若者を中心にSNSなどで人気を集めています。国内のデリバリーでも韓国のチキンは定番化してきており、また上半期でも注目された「ローカル感」ブームも、チメクの人気を後押しすることが予想されます。

地方発の食文化が全国区に「おばんざい」

おばんざいとは、京都の家庭料理で、京野菜など季節の食材を使って手間をかけずに仕上げたお総菜のことです。転じて、それぞれの地元食材・素材を使った料理にも使われるようになっていて、現在では“食文化”を指すことが多くなっています。食べきれる分だけをバランスよく作ることと、素材の味を生かしたシンプルな味付けが特徴です。
最近では、地元らしさを生かしたおばんざいをメインで提供する飲食店も増え、おばんざいバルとして人気となっています。

大手外食チェーンの取扱いで知名度アップ「腸粉(チョンファン)」

腸粉とは、広東式点心の一種のこと。米粉で作られたもっちりぷるぷるとした皮に、海老やチャーシューなどの具材を入れ、醤油ベースのたれをかけて食べます。中華風の蒸しクレープともいわれています。
注目度が上がった背景として、2022年に人気グルメドラマの中で神奈川県にある広東料理店の豚肉腸粉が紹介されたことが話題となりました。2023年2月には、大手外食チェーン店が東京都町田市に飲茶食べ放題の新業態をオープンし、腸粉も提供されていることが注目を集めています。フォーやパンなどだけでなく米粉のさらなる可能性が認知されることで、今後も米粉ブームが続くことが予想されます。

「ローカル食」が食トレンドを牽引する予感

昨年から続くトレンド「ガチ中華」から派生してなのか、2023年の上半期も「その地元(国)の雰囲気が味わえる」メニュー、「地元ならではの食材を使う」メニューの人気が明らかとなりました。今後もこのローカル食のトレンドは続くと考えられ、あえて味をアレンジせず、本場ならではの味や雰囲気を保つことが新たなブームを生み出すポイントとなりそうです。

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