こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニュー分析を行っております。
2024年、今年の食トレンドはどんなものになるのか気になるところですよね。そこでまずは、昨年2023年の食トレンドを総振り返り。 トレンドとその要因を見ることで、今年のトレンド傾向やヒントが見えてくるはずです。昨年は「アジア料理」「米を使ったメニュー」「地方発信グルメ」のトレンドを予想していましたが(昨年の記事はこちら)、実際の2023年食トレンドはどうような傾向があったのか早速結果を見ていきましょう。
2023年に人気を集めたのは? ランキングとその理由を分析
トレンドを振り返るにあたり、毎月ぐるなびデータライブラリが発表している「トレンド予報」の取扱指数*の上昇率ランキングを紹介します。この「トレンド予報」とは、独自のアルゴリズムの予測技術を使って導き出された、6カ月以内に流行すると思われるメニュー・食材のことを指します。
「トレンド予報」発表前後でどの程度取扱指数が上昇したか(飲食店のメニューに加わったか)を見ることで、どのメニューの人気が出たかということが分かります。
*取扱指数…指定キーワードについて、特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標。
※1:お酒や料理が楽しめる韓国の屋台のことで屋台を意味する「ポチャンマチャ」を略した通称。
※2:卵を蒸して作る韓国料理。
ここからは、特に上昇率が高かった上位3つのメニュー・食材について詳しく紹介していきます。
<上昇率1位>ケバブ:ワンハンドで食べられる手軽さが人気
中東の国民食・ケバブ。肉・魚、野菜などをローストして調理する料理の総称を指します。鮮やかでSNS映えする見た目からZ世代を中心とした若者の影響、さらにインバウンド需要を背景とした食べ歩きメニュー(ワンハンドグルメ)として注目を集めているケバブ。2023年1月には、新感覚ケバブを提供するカフェが登場するなど一部で人気を博しました。
<上昇率2位>ポチャ:韓国の「食文化」に注目が集まる
ポチャとは、「ポチャンマチャ」を略した通称のこと。お酒や料理が楽しめる韓国の屋台を意味します。トッポギ、韓国おでん、スンデ(腸詰め)、韓国天ぷら、キンパ、ハットグなどが定番メニューとして提供されています。日本でも定着してきた韓国グルメは、今や特定のメニューでなくその食文化にも注目が集まるように。ポチャを店名に入れた韓国料理店の登場や、ポチャの雰囲気を再現したフードホールのオープンなど盛り上がりを見せています。
<上昇率3位>米粉:“米粉元年”として新たなメニューが続々登場
2023年の「今年の一皿®」の準大賞にも選ばれた「米粉グルメ」。2023年はまさに“米粉元年”と言えるほど、米粉を使ったメニューが多く登場し、人気を集めました。ランキング5位の「腸粉」もこの米粉グルメの一つ。米粉で作られたもっちりぷるぷるとした皮が特徴の広東式点心の一種です。元々は価格高騰の小麦粉の代わりとして注目されていましたが、国内での安定供給という点と低グルテンという点で、人気に拍車がかかりました。
「米関連」「韓国グルメ」「地方発メニュー」が目立った2023年
2023年頭に予想した食トレンドに大きなハズレはなく、ランキング上位に「米関連」「韓国グルメ」「地方発メニュー」が多くランクインする結果となりました。特に「米関連」と「地方発メニュー」は相性が良く、インバウンド再開によって日本ならではのグルメが再度注目されている今がまさに好機。時代に沿ったSNS映えする見た目、価格高騰の影響を受けにくい国内食材の使用、その他グルメとのアレンジなど、日本の食文化が得意とする独自の発展が今年は期待されます。
次回は、今回の2023年の振り返りを含めて、2024年はどんなグルメが人気を獲得するのか、具体的なジャンルとその理由について詳しくご紹介します。