こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
米やパンと並び、日本の主食として定着している「麺類」。ラーメン、うどん、そば、パスタなど、週に一回以上は麺類を食べているという人も多いのではないでしょうか? 今回は、そんな麺類メニューの人気とトレンド、ぐるなび注目のメニューについて分析・ご紹介します。
全国の飲食店ではどんな麺類メニューが取扱われているのでしょうか。まずは“定番人気”を調査するため、ぐるなび掲載店舗に登録されている麺類メニューのデータから、取扱指数*をランキングでご紹介します。
* 取扱指数…指定キーワードについて、特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標。
※2023年6月現在
※直近12か月分の月次取扱データを平均し多い順にランキング化
上位は王道といえる麺類メニューが並びました。日本発祥の「そば」と「うどん」が1位・2位と並び、日本で独自に発展して今や海外人気も高い「ラーメン」が3位、そして「パスタ」が4位にランクインしました。5位以降は、「そば」以外の麺をベースとしたメニューが続いています。
このランキングから、味付け次第でアレンジ幅が広い麺類メニューは、和洋中どのジャンルも偏りなく定番として人気があることが分かります。
トレンドは、さっぱりより「濃い味」
では次に、現在のトレンドを見ていきましょう。この1年で取扱指数が上がった麺類メニューを、増加率順に紹介します。
※2023年6月現在
※麺類に該当するメニューの直近12か月分の取扱指数の前月からの増加率を平均し、上位メニューをランキング化
※1 チーズと胡椒だけで作られたイタリアの名物パスタ
「そば」「うどん」は、上位20位のうち9つがランクインしており、トレンドからもその不動の人気が分かります。ランキング全体を見る限り、1位の「カチョエペペ」を筆頭に、さっぱりな味付けよりも味噌やカレーなどを使った濃い目の味付けがトレンドのようです。
中でも注目は、3位「キムチラーメン」、5位「豆乳坦々麺」、10位「ラッポギ」などの辛い味付けのメニュー。特に「ラッポギ」はぐるなびも注目しているメニューです。詳しくご紹介していきます。
韓国のB級グルメ「ラッポギ」
「ラッポギ」とは、トッポギに使われている韓国の細長い餅とインスタントラーメンを、甘辛い味付けで煮込んだ韓国料理の一つです。韓国ではB級グルメとして屋台や食堂で定番のメニューで、ゆで卵やソーセージ、チーズなどが入っています。
日本での韓国料理人気は周知の通りですが、最近ではメジャーなメニューだけでなく、屋台メニューや韓国の食文化を反映したメニューにも注目が集まっています。こういった背景から「ラッポギ」がトレンドにランクインしたと考えられます。
データによると、2021年末からじわじわと取扱い数が増え、その後も右肩上がりに上昇しています。現在では「ラッポギ」のインスタントラーメンも登場。自宅でも手軽に食べられるようになることで、今後さらに認知が広がることが予想されます。
季節や地域性を活かした国内メニューも見逃せない
日本だけでなく世界で食べられている麺類。日本では、夏はそうめんや冷やし中華、冬は鍋焼きうどんや年越しそば(地域によってはうどん)など季節の訪れを演出してくれることも多いですよね。さらに、麺類メニューは地域性による味付けの違いが多いのも特徴であるため、旅行先のご当地グルメとしてラーメンやそばを食べることを楽しみにしている、という人もいるかもしれません。
こういった季節・風土に特徴がある日本ならではの麺類メニューも海外トレンドに負けておらず、今後の新たなトレンドにも注目です。