こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニュー分析を行っております。
前回の記事では、2023年のトレンドを振り返りました(前回の記事はこちら)。本記事では、ぐるなびが考える2024年の食トレンドについてご紹介していきます。
ぐるなびが考える2024年の食トレンドは3ジャンル
今年2024年にトレンドが予想されるグルメジャンルは、大きく3つのキーワードにジャンル分けされます。それぞれのキーワードの背景を、代表メニューを踏まえて詳しく解説します。
【高級食材・メニュー】中国の輸入規制で、国内需要に注目
注目キーワードの一つ目は「高級食材・メニュー」です。カラスミ、鰻(うなぎ)、鮑(あわび)、なまこなどが挙げられます。これは2023年8月以降、中国が日本の水産物輸入を全面停止としたことが大きく影響しています。そのため、日本を産地とする高級食材の国内需要が注目されています。
テレビで特集が組まれたカラスミは、サンドイッチやポテトサラダなど、さまざまなアレンジレシピが紹介されてSNSで話題に。他にも、カラスミ炒飯やパスタなど外食メニューも登場して人気を集めています。
【日本食】小麦粉の値下げと大阪万博の開催が影響
もんじゃ、大阪うどんといった、いわゆる「粉もん」の日本食もトレンドが予想されるグルメの一つ。これは、2023年10月に3年ぶりに輸入小麦価格が値下げされたこと、2025年に開催される大阪万博に向けた関西グルメへの注目、加えてインバウンドの加速も影響することが考えられます。
「進化系もんじゃ」といわれるもんじゃが話題で、イタリアンやフレンチをベースとしたもの、小麦粉に代わって米粉をベースにしたもの、SNS映えする盛り付けなどが注目を集めています。海外からの観光客からも人気があり、インバウンドの再開に伴って注目度が高まっています。
【食べ歩きメニュー】見た目とアレンジの手軽さがZ世代を中心に人気
おにぎりやケバブといった食べ歩きメニューは、今年はさらなる人気が予想されます。外出や行楽の機会が増えたこと、気軽に食べられること、見た目のインパクトなどがZ世代を中心にブームとなっています。
トルコ料理の代表食ケバブはピタパンに挟むスタイルが一般的ですが、日本での国内人気を受けてアレンジも進んでおり、ヘルシーなサラダスタイルや和テイストの海苔手巻きケバブなども登場しています。
王道ではなく、アレンジこそがブームの決め手
原材料の輸入価格や規制、国際イベントなどが大きく影響する食トレンド。2024年は、今回紹介した「高級食材・メニュー」「日本食」「食べ歩きメニュー」に注目です。共通して考えられるのは、SNS映えする見た目にすること、食材や味付けは王道ではなく新たなアレンジを加えることが、人気をさらに後押しするポイントとなりそうです。