こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
前回はドリンクのトレンドについて分析しましたが(前回の記事はこちら)、今回は、全国の飲食店へのアンケートから“今選ばれているソフトドリンクの提供方法や傾向”を調査しました。
2022年「こだわりを取り入れたい」という声が多数だった
昨年(2022年)に行った同調査では、コーヒーやお茶類に“お店ならではのこだわりを入れて差別化をしたい”という声が多く見られました(昨年の記事はこちら)。また、ドリンクメニューの情報入手先は取引先・仕入先や、展示会・イベントといったオフラインが主流だということが特徴でした。
提供状況や割合は、昨年と大きな変化なし
飲食店でのソフトドリンク提供方法や取り扱いの割合については、昨年と比べて大きな変化はありませんでした。主流である有料提供で最も取り扱いが多いのは「ウーロン茶」で82.4%、次いで「炭酸飲料」(67.1%)、「炭酸水」(52.3%)と続きます。一部、昨年はコロナ禍でテイクアウト・デリバリー需要が高かったこともあってかほとんどのソフトドリンクがテイクアウト・デリバリーにも対応していましたが、現在は全体的に取り扱いの割合が下がったり、一部のソフトドリンクは店内提供のみになっていたりと変化があるようです。
オフラインからオンラインに。情報入手先が変わった
次に、ソフトドリンクの新メニューや改良などの参考元として、どんなメディアやルートから情報を入手しているのかを聞きました。
ソフトドリンクに関する情報の入手先は、この1年でランキングに変化が見られました。昨年最も多かった「取引先の担当者からの情報」が2位に(昨年:21%、今年:17.3%)、昨年2位だった「インターネットメディア」が今年は1位に躍り出ました(昨年:14.6%、今年:19.2%)。最も変化率が高かったのが、昨年は8.7%だった「SNS」が、今年は15.9%と約倍に。
写真映えやSNSでの口コミ(いわゆるバズり)の影響力を実感することで、情報の入手先が変わってきているのかもしれません。
原材料価格の高騰はソフトドリンクにも影響
ソフトドリンク関連で知りたい情報について聞いたところ、昨今の原材料の価格高騰の影響が垣間見られるような回答が多く見られました。
昨年は「新しいコーヒーや茶葉についての情報が知りたい」という声が多い傾向でしたが、今年は「無駄が出ない商品」、「価格の動向」、「コスパがよい商品情報」など、価格について敏感になっていることが分かる声が目立ちました。
ほかにも、居酒屋ジャンルの回答者から「カフェ系メニューの情報が欲しい」「コーヒーの美味しい淹れ方が知りたい」など、専門ジャンル以外への情報収集を求めている声も見られました。ここから、専門であるジャンルを超え、他ジャンルに対して興味・関心を持つ人も多いことが分かります。
情報入手先と「知りたいこと」がわずか1年で変化
今回のアンケートによると、ソフトドリンクの取扱状況に大きな変化はないものの、その原料価格に敏感になっている飲食店が多いことが明らかに。価格高騰に関しては、料理だけでなくドリンクにも大きな影響を及ぼしていることが分かりました。
また、今までアナログな手段が主流だった情報入手先も、ネットやSNSといったオンラインでの入手という割合も増える結果となりました。これは、オンラインだと実際のユーザーの声(感想)も同時に見られるということも影響しているのかもしれません。