<2023年>ドリンクメニューの最新トレンドは「懐かしさ」がポイント

こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。

食事に欠かせないドリンク。日本のドリンクメニューは海外と比べても種類が多く、そのバリエーションの多さは、スーパーやコンビニの飲料コーナーを思い浮かべれば、改めて感じられるのではないでしょうか。飲食店で言えば、例えば多くの種類を楽しめる「チューハイ」というジャンルも、日本独自のものです。

2022年のドリンクは健康✕カラフル

昨年2022年は、健康志向の高まりから取り扱いが増えた「ソフトドリンク」を特集しました(昨年の記事はこちら)。そこで見えた傾向としては、ビタミンなどの美容や健康への意識が高い層に人気の栄養価等が高いドリンクや、見た目が鮮やかで写真映えするドリンクが人気という結果に。今年はどんなドリンクが注目されるのか、ぐるなびが持つ独自データから紐解いていきます。

定番人気のドリンクは、甘さ控えめ

*ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、ドリンクに該当するメニューの2023年3月の取扱指数*1を多い順にランキングで記載。
*1 取扱指数…指定キーワードについて、特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標。


アルコールを含めたドリンクの取り扱い数ランキングでは「ビール」、「ワイン」、「ウーロン茶」、「ハイボール」と、甘味を抑えたドリンク人気は相変わらず。食事の味を邪魔しない、あるいは料理の味をより引き立たせる飲みものの取り扱い数が上位を占めています。

<2023>フルーツの使用やレトロ感があるドリンクメニューが人気

次に、昨年と比べて取扱指数*1の増加率が高かったドリンクメニューについて調査しました。ここから、この1年でどんなドリンクメニューが注目を集めたかが分かります。

 

*ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、ドリンクに該当するメニューの取扱数を、2022年3月と2023年3月の数値で比較し、増加率上位メニューをランキングで記載。

2位「ピーチティーハイ」、3位「フルーツ牛乳」、4位「アップルビネガーサワー」など、上位20メニューのうち9メニューがフルーツ(もしくはフルーツフレーバー)を使用したドリンクという結果に。

ソフトドリンクに注目すると、1位「バター茶」、2位「フルーツ牛乳」、8位「アイスオレ」、9位「ホットココア」など、同じく9メニューがランクイン。新しいメニューというよりも、昨今のレトロブームが影響してか喫茶店などで扱われるような懐かしいドリンクメニューの人気が垣間見られます。

ぐるなび注目ドリンクは「日本茶」。海外人気に拍車

ぐるなびが注目するドリンクメニューは「日本茶」です。起源は奈良時代とされ、中国より渡来したお茶文化が広まり、鎌倉時代頃から茶樹の栽培が盛んに行われはじめたことで、日本各地で愛飲されるようになったといわれています。

特に海外で日本茶が流行しており、昨年2023年の輸出額が過去最高を更新したほど人気です。まるでワインのようにボトルに入った高級緑茶などの登場も多く、贈答品などでも注目を浴びています。また、日本茶の専門店のオープンも目立っており、日本茶専門のカフェや、「ビールサーバーから出る日本茶」を楽しめる飲食店が登場するなど、日本茶の新しい楽しみ方の幅が広がっています。

「懐かしさ」が新しい。多様化するソフトドリンク

アルコール飲料に関しては、ビールやハイボールなど定番人気は変わらずですが、ソフトドリンクでは、さまざまな味・メニューが登場している印象。昨今「昭和レトロ」というブームがファッションや音楽などに見られるように、食においても、見た目やアピール方法を現代風に変更しつつ、どこか「懐かしさ」を感じるメニューが人気の兆しです。

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