【飲食店アンケート】2023年の“調味料”トレンドとその役割とは(調味料分析 ~後編~)

こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。

前編では、“洋風”調味料を筆頭とした、今年のトレンド調味料を紹介しました(前編はこちら)。後編の本記事では、ぐるなび登録飲食店に対して行った「調味料」に関する意識調査の結果から、注目の調味料を紹介します。特に昨年と比べて変化が見られたところを中心に分析していきます(昨年の記事はこちら)。

各飲食店における調味料への考え方については「調味料は料理の美味しさの決め手となる」「調味料は食材本来の味を引き出す」「調味料の使い方次第で、安価な食材も美味しくなる」という意見が、昨年よりも軒並みポイントアップしています。素材そのものの味わいだけでなく、その味の決め手が調味料によって左右されていると認識している店舗も多いようです。ここから、飲食店の料理における調味料の役割が、この一年でさらに強くなっていることが分かります。

【ジャンル別】取り扱いが多い人気調味料のトップは「醤油」

各ジャンルの飲食店において、取り扱いのある調味料について具体的に聞いてみました。

どのジャンルの飲食店においても、昨年と比べてラインナップ上位に大きな変化はありませんでした。6割以上の店舗が「醤油」「マヨネーズ」「酢」を取り扱っています。全体的には「甘味」の要素を持つ調味料の割合が少ない傾向のようです。

昨年と比べて「塩味」優先の飲食店が多い

「強化したい・気になっている味付け」を聞いたところ、最も多かったのは、昨年と変わらず「旨味」という結果になりました(全体:38.5%)。ここから、出汁や味噌といった旨味を出すための調味料の需要は今後もしばらく続くことが予想されます。

注目したいのは、昨年は全体ランキング3位だった「酸味」が、同じく4位だった「塩味」と入れ替わり、3位「塩味」4位「酸味」となりました。ただし、全体的にそれぞれのポイント数が下がっているので、どの「◯味(旨味、辛味、塩味、酸味、甘味など)」を推していくかというよりも、満べんなくさまざまな味を楽しめるメニューを研究・提供する飲食店が多いのかもしれません。

日々変化する求められる「味」と調味料の役割

一年という期間でも、求められる味は変化します。素材の味わい方を変えるのにはある程度時間を要しますが、比較的タイムリーに味を変えられるのが、調味料のメリット。

今やドレッシングを筆頭に、店舗オリジナルの調味料を販売をすすめる飲食店も多いですが、世間のブームに合わせて調合を進化させていくことが、世間のトレンドに応え、新たな味わいを提供する機会になるのかもしれません。

 

※調査について
・調査手法:インターネットリサーチ
・調査期間:2023年10月6日(金) ~ 2023年10月12日(木)
・有効回答:200店舗
・回答者プロフィール:
 居酒屋(31.5%) 和食(24.0%) 洋食(14.5%) 
 関東(54.5%) 関西(19.5%)
 自営(75.0%) 直営(12.0%) フランチャイズ(13.0%)