こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」 のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
今回はスイーツをテーマに、前編ではランキングをご紹介しましたが、後編では、全国の飲食店へのアンケートから、今、飲食店に選ばれているスイーツと、顧客人気が高いスイーツの傾向を読み解いていきます。
- 「客層の拡大 」と「特別感の演出」には欠かせない存在
- 自店らしくアレンジしやすい種類が人気
- 実食・口コミによる情報収集もあなどれない
- 顧客人気は1,000円以下のスイーツ
- アレンジしやすさとオペレーションの効率化が重要
「客層の拡大 」と「特別感の演出」には欠かせない存在
スイーツの取り扱いに関する意識調査では、「誕生日や記念日など、特別な機会での来店客を取り込むことができる」(42.1%)、「女性客を取り込むことができる」(41.7%)、「セットメニューやコースメニューには欠かせない」(34.2%)、「他店との差別化が図れる」(28.8%)という、客層の拡大や特別感の演出には欠かせない存在と認識している飲食店が多い結果でした。
しかし同時に、「オペレーションが煩雑になる」(30.0%)、「客層によって好みがある」(37.9%)と、スイーツの取り扱いの難しさを感じているところも多いようです。
自店らしくアレンジしやすい種類が人気
続いて、ランチとディナーの時間帯で、それぞれ取り扱っているスイーツの種類をヒアリング。どちらの時間帯でも最も取り扱い数が多かったのは「アイスクリーム、ジェラート、シャーベット」でした(ランチ 55.4%、ディナー 73.9%)。次いで、第2位はランチが「プリン、クレームブリュレ」(30.4%)、ディナーが「ケーキ、ロールケーキ、バウムクーヘン」(22.2%)と続きました。
提供時に味や盛り付けのアレンジしやすく、どの料理ジャンルにも合わせやすい種類のスイーツが選ばれている傾向です。
実食・口コミによる情報収集もあなどれない
情報の入手元は「インターネットメディア」(26.3%)や「SNS」(22.1%)、「テレビ番組」(19.4%)、「本、雑誌」(16.6%)などのメディアによるものが多い中、第2位には「他店の食べ歩き」(23.5%)、第7位には「業界の展示会、イベント」(13.4%)、「友人、知人からの情報」(10.1%)など、実食や口コミによるものも多くランクイン。味や見た目、アレンジしやすさを実際に体感した上でメニューへの導入を考える機会も重要だということが分かります。
顧客人気は1,000円以下のスイーツ
最後に、顧客に最も人気が高い(注文が多い)スイーツ名と料金を聞いてみました。値段の回答は全て1,000円以下、ほとんどが500円前後という結果に。高すぎない値段設定がキーのようです。
メニューについては、居酒屋や和食のジャンルでは、特に和素材を使ったスイーツが人気で、洋食店では野菜や果物などを使ったメニューの人気も見られます。
また、先述した、飲食店が取り扱う種類でも上位だったアイス類、プリン類、ケーキ類は顧客からの支持も高いことが分かります。
アレンジしやすさとオペレーションの効率化が重要
今回のアンケートから、スイーツは、客層の拡大や特別感を演出するには欠かせない存在ながら、その保存やオペレーションへの影響に課題を感じている飲食店が多いことが分かりました。
この課題をカバーしつつ、味・見た目もアレンジ次第で自店らしさを出すことができることから、飲食店の多くが取り扱っているアイスクリーム類やケーキ類は、顧客人気も高いメニューであることも明らかになりました。
また、情報入手元として、オンラインからだけでなく実食や口コミによるものが多いのも、味はもちろん、この「アレンジのしやすさ」「オペレーションの効率化」を実感できることが要因と予想されます。