こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
ラーメンにはじまり、餃子、麻婆豆腐、酢豚……。今や日本の食卓でも一般的となった中華料理。そんな中華料理の最新情報を、今回はデータから徹底分析! 昨年と比較して、飲食店での取扱およびユーザー検索数が増えたメニュー、そしてそこから見える今の中華料理のトレンドについても紹介します!
目次
2022年は「台湾料理」に注目
昨年も特集した中華料理(昨年の記事はこちら )。2022年は「豆花(トーファ)」「魯肉飯(ルーローファン)」「台湾カステラ」など、"台湾料理”の躍進と定着化を予想しました。それぞれ、コロナウイルスの影響もあってテイクアウトやお取り寄せグルメとして知名度がさらに上がっただけでなく、全国的に続々と専門店が拡大進出しています。
【2023年】まだ出会わぬ「新たな中華メニュー」に興味津々!?
今現在、どんな中華料理が人気なのでしょうか。まずは現時点での取扱指数*1・検索指数*2ランキングを紹介します。
*1 取扱指数…指定キーワードについて、特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標。
*2 検索指数…ユーザーが、指定キーワードをどのくらい検索しているかを表す数値。特定期間に検索100,000回あたり何回検索されたかで算出。
取扱指数は、ユーザー(顧客)の人気や要望を反映したメニューだけでなく、店舗での取扱いのしやすさも大きく影響します。そのため、いわゆる『定番メニュー』と呼ばれるものがほとんどで、昨年とも大きく変化はありませんでした。
注目は、ユーザーによる「検索指数」。これは現在どんなキーワードがユーザーに求められているのか、そして世の中が一体何に注目しているのかが明確に分かります。
例えば3位の「中華料理」という中華料理そのものの検索キーワードは、昨年のランキングには入っていませんでした。
これは、昨年の「今年の一皿®」にノミネートされた「ガチ中華*3」人気の影響を大きく受けていると考えられます。今までは具体的な料理名で検索していた人の「実はまだ自分の知らない本場のおいしい中華メニューがあるのでは……?」といった気持ちが、ここに反映されているのかもしれません。
*3 ガチ中華…もともとは在日中国人向けに提供されている、日本人の舌に合わせた味付けをしていない本場の味そのままの中華料理のことを表す。本場らしい雰囲気(言語や装飾など)の中で食べる中華料理についても含まれる。
昨年と比較! 台湾料理の人気は根強い
次に、昨年と比較して取扱指数・検索指数の増加率を紹介します。これにより、ここ一年でグッと人気が出た=トレンドとなっているメニューが明らかになります。
飲食店の取扱数の増加率1位は、“シビれ”と辛さをあわせ持つ「麻辣湯」という結果になりました。以前から辛いもの好きの中では人気があった麻辣湯。ここに4位にもランクインしている「ガチ中華」ブームが合わさり、一気にその知名度を上げたことが分かります。もちろん、麻辣湯に求められるのも、本場の味・辛さです。
一方、昨年から続く「台湾料理」人気も根強いです。
台湾式バーガーとも呼ばれる、醤油で味付けした豚角煮と野菜・ハーブを挟んだ「割包(カーポウ)」は2位、台湾では朝ごはんとして定番の豆乳料理「シェントゥジャン」が3位にランクインしています。ユーザーの検索数増加率ランキング19位には「愛玉子(オーギョーチ)*4」も登場。
*4 愛玉子…台湾でのみ自生する「愛玉子」という植物を使ったスイーツのこと。ぷるぷるとした食感と植物繊維が豊富なことが特徴で、上からレモンシロップなどをかけて食べるのが一般的。台湾では屋台やカフェなどで食べられる。
「まだ知られていない中華メニュー」が新たなブームを生み出す予感
「ガチ中華」人気の影響で、今まで知名度が低かった、もしくは国内に入ってきていなかった中華(台湾)メニューが続々と登場し、注目を集めてきています。今年はさらにその傾向が強まると考えられており、定番以外の中華メニューが新たなブームを生み出すことが予想されます。