「肉料理」にも見られる日本回帰。データから見る2024年の注目メニューは?
こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
今回は「肉料理」を特集。昨年はコロナ禍のデリバリー需要の影響が大きく見られた結果となりましたが(昨年の記事はこちら)、今年はどんな肉料理が注目を集めているのかを詳しく分析していきます。また、ぐるなび注目の肉料理メニューもご紹介します。
肉そのものの味を堪能できるメニューが外食では人気
飲食店でどんな肉料理が取り扱われているか、直近12か月分の取扱指数*を調査したところ、昨年と大きな変化はありませんでした。
* 取扱指数…指定キーワードについて、特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標
* ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、肉料理に該当するメニューの2024年2月の取扱上位メニューをランキングで記載
「から揚げ」「餃子」「ハンバーグ」など家庭料理として定着しているものも多いですが、「ステーキ」や「ユッケ」、「焼肉」、「しゃぶしゃぶ」といった素材である肉そのものの味で勝負するメニューは外食だからこそ楽しみたいという人も多いようです。
ミートショックの影響? 豚肉・鶏肉メニューの躍進
次に、ここ一年で注目を浴びている肉料理を見てみましょう。昨年と比較して、メニューとして取扱が増えた肉料理の上位20位を紹介します。
* ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、肉料理に該当するメニューの直近12か月分の取扱指数の前月からの増加率を平均し、上位メニューをランキングで記載
昨年は「から揚げメニュー」と「アジア系メニュー」のトレンドが見られましたが、ここ一年でそのトレンドにも変化が現れたようです。ランキングにから揚げメニューは一つもなく、日本食メニューが並びました。
また「叉焼(チャーシュー)」系メニューや「揚げ豚足」「軟骨煮」など豚肉を使った肉料理が多くランクインしており、そのほか鶏肉メニューの人気も垣間見られます。牛肉メニューは少なく、2021年から始まった輸入牛肉の価格高騰の影響(ミートショック)が、肉料理のトレンドにも大きく反映されていることが分かります。
健康志向が後押し! 「チキンステーキ」に注目
ぐるなび注目の肉料理は「チキンステーキ」。増加率ランキングの第2位にも「ガーリックチキンステーキ」がランクインしています。スーパーやコンビニ弁当のメイン惣菜としても提供されているほか、特に洋食店での取扱が2022年頃から増加し続けています。
2023年春頃から取扱指数が急増しており、これは昨今の健康意識が高まっていることが影響していると考えられます。ビーフステーキよりも比較的ヘルシーなチキンステーキが選択肢として存在感を増しているようです。
国内の郷土料理が旋風を起こす予感
昨年は、あらゆるジャンルで注目を集めていた韓国や台湾といったアジア系のメニューや味付けが肉料理でもトレンドになっていましたが、今年は日本食ならではのメニュー・味付けがトレンドの予感です。沖縄では定番の「ポークランチョンミート」、沖縄~九州では多く提供されている「揚げ豚足」や「軟骨煮」など、特に国内各地の郷土料理が注目を集めていることが分かりました。日本回帰は今年注目のキーワード。肉料理に限らず、今後さまざまなジャンルで郷土料理の影響が見られることが予想されます。
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