データから分析「揚げ物メニュー」に見られる2つのトレンド
こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
昨年も特集した「揚げ物メニュー」。2024年は、海鮮をメインに使った「天ぷら」メニューに注目が集まっていましたが(昨年の記事はこちら)、今年はどんな変化が訪れているのでしょうか。ぐるなび独自のデータから分析・トレンド予想をしていきます。
ベスト3は変わらず。和風揚げ物メニューが健闘
まずは全国のぐるなび登録飲食店における、取扱指数*が高い揚げ物メニューをランキング形式で紹介します。
*取扱指数…指定キーワードについて特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値で、特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標です。
※ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中で揚げ物に該当するメニューの取扱指数平均(2024年1月~2025年1月)上位メニューをランキングで記載
から揚げやコロッケ、春巻きなど、肉類を含む揚げ物メニューは相変わらずの人気ながら、海鮮素材の天ぷら、揚げだし豆腐、さつま揚げなど、和の揚げ物メニューが昨年に比べて多く、上位20位以内にランクインしました。
「ヘルシー素材 × 揚げ物」が人気
この一年間でどんな揚げ物メニューが注目を浴びているのでしょうか。ここでは、ここ一年を通してトレンドとして注目を浴びている揚げ物メニューを紹介します*。
*ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、揚げ物に該当するメニューの直近12か月分の取扱指数の前月からの増加率を平均し、上位メニューをランキングで記載
トレンドの上位20位中8つは魚介系が含まれており、昨年からの人気が継続しています。
昨年と大きく違うのは、野菜系の食材をメインにした揚げ物の人気。魚介系と同様、約半数の9つがランクインしています。肉類だけでなく、脂が少ないヘルシー素材の揚げ物がトレンドになっているようです。
注目は<マラサダ> 実はポルトガル発祥のハワイ名物
ぐるなび注目の揚げ物メニューは「マラサダ」。ハワイで食べられているドーナツです。表面に砂糖がまぶしてあり、外側はカリッと、内側はふんわりとしている食感が特徴で、中にクリームが入っているものもあります。元々はポルトガル発祥ですが現在はハワイのものが有名で、日本では2010年頃に他のハワイグルメと共に話題に。近年のドーナツ人気やスイーツの平成リバイバルブームなどの影響で再注目されています。
スイーツに影響大。平成リバイバルブーム
“惣菜系”揚げ物メニューの人気は、昨年から徐々にヘルシー素材を使った和風メニューに移行していますが、気軽に食べ歩きできる“スイーツ系”揚げ物メニューでは『トレンドランキング』の「チュロス」(12位&16位)および「マラサダ」の人気からも分かるように、昨今主に若年層で話題となる「平成リバイバルブーム」が大きく影響しているよう。
揚げ物メニューの中でも大きく2つの傾向が見られるランキング結果となりました。
今年は「韓国リバイバル(過去に日本で流行っていたグルメが韓国でブームになることで、日本のZ世代の最新トレンドになること)」にも注目が集まっているため、特に“スイーツ系”揚げ物メニューでは、今後も大きな変化を及ぼすかもしれません。
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