【富士通×ぐるなび】食のトレンドは外食から?台湾カステラのトレンドを様々なデータで徹底分析(基本情報編)
こんにちは。ぐるなびデータライブラリ編集部です。本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
今回は特別編として、富士通株式会社様とぐるなびが共同で行ったトレンドグルメのデータ分析をご紹介していきます。ぐるなびが外食データを提供し、富士通株式会社様が他データも組み合わせた分析を行い、解説をぐるなびデータライブラリ編集部が担当しました。また、データの一部は日経新聞社様のPOSデータを使用して、外食と内食の関係性についても調べています。
分析のテーマとなるメニューは「台湾カステラ」。ぐるなびが発表している「トレンド予報」でも2020年3月に取り上げています。
※トレンド予報:ぐるなび独自のロジックでデータを分析し、半年以内に流行するメニューを予測する「ぐるなびデータライブラリ」内のコンテンツ。毎月5メニュー発表している。
全3回に分けご紹介していきますが、今回はこちらの内容で分析をしていきます。
台湾カステラの基本情報
まず最初に、台湾カステラの基本情報についてご紹介します。
台湾カステラとは、台湾の淡水地域名物の日本のカステラに似た巨大なスポンジケーキのことで、現地では「シェンカォウダンゴウ」と呼ばれています。
カステラとシフォンケーキの中間のようなふわふわでぷるぷるの食感が特徴。現地の専門店では、大きな天板で焼き上げ、焼き立てのものを大きめに切り分けて販売されています。
2019年のブームとなった「タピオカミルクティー」などの人気に後押しされ、東京にある台湾カステラを日本風にアレンジした専門店がテレビで取り上げられるなどして、注目のメニューとなりました。
続いて、各基本情報です。
原材料
卵、薄力粉、サラダ油、砂糖、牛乳
取扱指数
3.55(2022年1月~12月平均)
※取扱指数:特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標で算出。
検索指数
14.67(2022年1月~12月平均)
※検索指数:特定期間の全検索回数における検索回数割合を表す数値。検索100,000回あたり何回検索されたかという指標で算出。
平均価格
498.25円(2023年1月時点)
※指定キーワードをメニュー名に含むメニューの平均価格。(同店舗内に同メニューで複数の価格が存在する場合、平均価格を採用。)
取扱業態
バイキング/居酒屋/中華/カフェ・スイーツ/和食/洋食・西洋料理
※ぐるなび独自で分類している業態
では、これらの基本情報を踏まえて、実際のデータについて見ていきましょう。
トレンドメニューが生まれるまで
そもそも、トレンドとなるメニューはどのような経緯をたどるのでしょうか。
こちらが、外食が起因するトレンドメニューが登場しトレンドになり、定着するまでの一般的な流れです。
初期に個店での取扱がはじまり、中期には複数店舗へ拡大し、メディアに取り上げられ、最後に後期として中食から内食へと変化し、定着していきます。
台湾カステラがトレンドになるまで
こちらの流れを、台湾カステラの実際のデータにあてはめたものがこちらのグラフになります。
初期には、専門店オープンなどをきっかけに検索が急上昇。2020年6月から検索は伸び続け、9月には取扱を上回っています。
中期(メディア露出・取扱上昇期)
中期に入ると、再び検索が取扱を上回り、メディア露出やコンビニでの発売が急増。2021年9月には取扱が急増します。
後期(定着期)
後期は、取扱は高止まりし、検索は下降傾向となります。また、メディア露出や新発売なども落ち着いていきます。
今回は台湾カステラの基本情報とトレンドになるまでの流れをご紹介しました。
次回は2/24(金)更新予定です。飲食店での取扱と消費者の検索のデータを深堀していき、トレンドメニューの成立ちや類似メニューの傾向を考察します。
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