【データから分析】今年は大人数で楽しむ「肉料理」に注目
こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
スタミナが付き、タンパク質、亜鉛など健康に欠かせない栄養素がたっぷりな「肉料理」。年齢問わず、内食・外食でも人気の肉料理ですが、今回は外食における肉料理のトレンドを分析していきます。
目次
2022年は、ハンバーグを筆頭とした「ひき肉」グルメが話題に
昨年の肉料理特集では、専門店の登場が目立ったハンバーグを筆頭とした「ひき肉」グルメに注目しました(昨年の特集記事はこちら)。後ほどご紹介しますが、このトレンドを汲んでか、今年は昨年に比べてハンバーグを取り扱う飲食店も急増する結果となりました。
今のトレンドは、“大人数で楽しめる”肉料理
現時点でどんな肉料理が人気なのかを分析するため、まずは「取扱指数*1」と「検索指数*2」のランキングを紹介します。取扱指数からは飲食店で『どんな肉料理が取り扱われているか』が分かり、検索指数からは『どんな肉料理がユーザー・世の中から注目されているのか』が分かります。
*1 取扱指数…指定キーワードについて、特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標。
*2 検索指数…ユーザーが、指定キーワードをどのくらい検索しているかを表す数値。特定期間に検索100,000回あたり何回検索されたかで算出。
※2023年2月時点
取扱指数はいわゆる“定番”の肉料理のため、昨年と大きな変化はありませんでした。から揚げやステーキの人気は衰えず、そのほかも、外食ならではのメニューが上位を占める結果に。
検索指数の上位には、1位が「焼肉」、3位「しゃぶしゃぶ」、5位「ジンギスカン」など、複数人で楽しむ外食メニューが並んでいます。しばらく続いていた外食制限が緩和されたことで、久々の外食を家族や友人と一緒に楽しみたい!というユーザーの希望がうかがえます。
海外や地方グルメの肉料理が大躍進でランクイン!
※2023年2月時点(対象月 2022年2月と2023年2月)を比較
※カルアピッグ…アメリカ・ハワイの伝統的な豚の丸焼き料理。
※チキンジャンバラヤ…アメリカ合衆国南部のルイジアナ州で生まれ、ケイジャン料理として定着している郷土料理。
※ムーガタ…豚肉を使った、焼肉と鍋料理をあわせたタイ料理の一種。
飲食店での取扱数が昨年と比べて急増した肉料理には、昨年の特集でぐるなびが注目した「ひき肉」を使ったハンバーグメニューがランクイン(2位 野菜ハンバーグ、8位 アボカドハンバーグ)。そのほか、ヘルシー志向の高まりが影響してか、ラム肉を使ったメニューの躍進も明らかになりました。
また、検索指数で昨年に比べて伸びたのは、ここでも複数人で楽しめる鍋料理や焼肉関連のキーワードが目立ちました。
昨年と比べ、取扱数および検索数が増えた料理には、ともに海外グルメも多くランクインし、SNSによる情報のグローバル化や、円安やコロナウイルスの影響による海外旅行離れの流れが、外食メニューにも影響しているかもしれません。
【ぐるなび注目の肉料理】鹿児島発祥の鍋料理「炊き肉」
ぐるなびが注目する肉料理は、検索昨対比増加率ランキングで4位だった「炊き肉」。炊き肉とは、ドーナツ型の鍋にたっぷりの野菜と肉を盛り付け、中央に入っている出汁につけて食べる鹿児島のご当地料理のこと。店舗によってスタイルも異なり、炊き肉発祥といわれる鹿児島の老舗店では、中央部分がへこんだ四角い鉄板のような鍋が使用されています。
都内にも専門店がオープンしてメディアなどで度々取り上げられたことで、2022年春頃からは、取扱・検索指数ともに上昇して徐々にその知名度が全国区となってきています。
大人数で食べられる肉料理がブームの兆し
今回のデータから、海外グルメやご当地グルメといった新たな肉料理に対する高い注目度が分かる結果となりました。また先述の通り、これまで外食における制限があったことで、焼肉、鍋料理、鉄板料理などを複数人で楽しむ機会も少なくなっていました。制限が緩和したことで外食でも大人数で楽しめる料理のニーズが高まり、その影響が今回の肉料理に関するデータからも垣間見られました。これは肉料理に限らず、今後はさまざまな外食グルメで「大人数」「複数人」がキーワードになるかもしれません。
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【飲食店の2025年経営戦略】レポート
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