【ビッグデータで見る食トレンド】バタフライピーにクリームソーダ。この夏注目のソフトドリンクの傾向は?(後編)

ぐるなびの保有する様々なデータを元に、ソフトドリンクのトレンドを分析している【ビッグデータで見る食トレンド】バタフライピーにクリームソーダ。この夏注目のソフトドリンクの傾向は?(前編はこちら )。
後編では、全国の飲食店へのアンケートから、今、選ばれているソフトドリンクや提供方法の傾向を読み解いていきます。

目次

アンケート調査からわかるソフトドリンクのトレンド

下の表は、ぐるなびに加盟する飲食店を対象に行ったアンケートの結果です。
(調査期間:2022年4月)
※アンケートによって回答数は異なります

テイクアウト・デリバリーでの提供はわずか。有料提供ではウーロン茶、炭酸飲料が上位

飲食店でのソフトドリンク提供方法は、有料提供が主流で、テイクアウト・デリバリーの取り扱いが無いと答えた店舗は全体で89.2%となりました。有料での提供の場合、「ウーロン茶」が77.9%と最も高く、次いで「炭酸飲料」(67.1%)、「炭酸水」(51.7%)、「野菜、フルーツジュース」(48.3%)、「アイスコーヒー」(44.2%)、「ホットコーヒー」(43.8%)と続きます。ホットコーヒーと僅差で、「ノンアルコールカクテル」(43.3%)の取り扱いが多く、その後「緑茶」(40.0%)や紅茶・ハーブティ(32.9%)など定番のソフトドリンクメニューがラインナップしています。

次に、ドリンクバーで提供している場合の種類を聞いたところ、ウーロン茶が10.5%と最も高く、次いで「アイスコーヒー」(7.3%)、「炭酸飲料」(7.3%)、「炭酸水」(6.8%)となりました。

コーヒーは「豆」、紅茶・ハーブティは「ティーパック」を使用した提供が主流

コーヒーや紅茶など定番ドリンクを提供する際にどんな形状のものか聞いてみると、コーヒーは「豆」での提供が54.5%、紅茶、ハーブティは「ティーパック」が64.3%となりました。手軽な提供方法として、コーヒーでは「ディスペンサー」(16.3%)の利用が3位となりましたが、紅茶・ハーブティでの「ディスペンサー」利用は最も低い4.8%となり、利用差がでました。

情報の入手先は取引先担当者や仕入先などから

ソフトドリンクに関する情報の入手先を聞いたところ、「取引先の担当者からの情報」(21.0%)が最も高く、次いで「インターネットメディア」(14.6%)、「メーカーや仕入先のチラシ」(12.8%)と続きます。「業界の展示会、イベント」(11.4%)や「他店の食べあるき」(10.5%)など実際に足を運んで入手する方法や、「SNS」(8.7%)や「テレビ番組」(7.8%)など消費者視点での情報など様々な方法で入手しているようです。

”こだわり”のあるドリンクを取り入れたいが、課題もありそう

最後に、今後取り扱ってみたい、または注目しているソフトドリンクを聞いたところ、コーヒーでは「オーガニック」や「産地指定」がキーワードとして上がりました。
幻の黄金コーヒーとも言われる”モンスーンコーヒー”や希少価値の高いコーヒー豆と知られている”トラジャコーヒー”など具体的に種類を指定している声もあり、「希少性」も重要視されているようです。


緑茶は「産地指定」「高級茶葉」、紅茶やハーブティは「フレーバー」や「フレッシュハーブ」など他店とは違う”こだわり”のあるものを提供したい傾向がみられます。
また、「とうもろこしのひげ茶」、プーアル茶が代表格となる「黒茶」など定番以外のドリンクや前編で取り上げたバタフライピーやハイビスカスティーなどカラフルなドリンクを追加したいという声がありました。

一方、”提供したいが保管する場所がない”という意見もあり、提供方法や、保管場所の問題もありそうです。

情報収集先はアナログな手段が主流、お茶類には他店と違うこだわりを

今回のアンケートから、ソフトドリンクのデリバリー・テイクアウトを導入しているところは少なく、店内で提供するドリンクとしては、どんな食事にも合いやすいウーロン茶の取扱いが多い結果となりました。

コーヒーや紅茶などのお茶類は”こだわり”を入れたい要望が散見され、ソフトドリンクで他店との差別化を考えている店舗も一定層あるようです。

また、コロナ渦でも新しいドリンクメニューの情報入手先はインターネットやSNSなどより、取引先や仕入先、業界の展示会・イベントなどアナログな手段が主流となる結果でした。