こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。本編集部では、ぐるなびのデータサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
近年の健康志向にともなってノンアルコールドリンクが注目を浴びていますが、ソフトドリンクも様々な種類や変化がありそうです。そこで今回は、ぐるなびの持つ外食データを使って、ソフトドリンクのトレンドについて分析・解説をしていきます。
目次
- ソフトドリンクランキングで見る人気の飲み物
- ぐるなびが注目している飲み物「ハイビスカスティー」
- アンケート調査からわかるソフトドリンクのトレンド
ソフトドリンクランキングで見る人気の飲み物
ではさっそく、ぐるなびの持つドリンクデータの中から、定番のドリンクについて分析していきましょう。
*集計は、ぐるなびデータライブラリで採用している取扱指数を基準にしています。取扱指数とは、指定メニューについて、特定時点の全店舗数における取扱店舗数の割合を表す指数化したものです。
「定番」ランキングは2022年3月の取扱指数の高い順となっています。
ウーロン茶やコーラなど安定したラインナップ
お茶や炭酸系の飲み物、ジュースなど、どこのお店でも置いてある安心感があるドリンクが並びますが、11位には「ノンアルコールビール」がランクインし、健康志向の高まりや飲食店でアルコールが提供できない期間が続いたことの影響が想定されます。
さらに、昨対比ランキングをみると、定番ランキングでは見えなかったドリンクのトレンドがはっきり見えてきました。
「昨対比」ランキングは2022年3月と2021年3月を比較し、増加率が高いメニューをランキング順にしています。
お茶はノンカフェイン×健康がキーワード?
“バタフライピー”を筆頭に、東方美人茶、ルイボスティなどお茶が多くランクインしています。
バタフライピーとは鮮やかな青い花を使用した“青色”のお茶で、アントシアニンという抗酸化作用のある成分が含まれています。タイや東南アジアが発祥と言われており、若い女性を中心にSNSで人気が出たお茶です。
また、9位のルイボスティは南アフリカのセダルバーグ山脈で採れる「ルイボス」というマメ科の植物から作られるお茶で、ミネラルやポリフェノールが多く含まれたお茶です。妊娠中の方や小さな子供も一緒に飲めるお茶として女性を中心に広がり、定番化しつつあるお茶です。
さらに、17位の「コーン茶」は焙煎したとうもろこしの実を煮出した韓国が発祥と言われているお茶で、ビタミンEを中心に、カリウム・ナトリウム・リノール酸などが含まれています。韓国料理店で提供されることが多く、2016年頃からの韓国料理ブームもあって飲む機会が増え、お茶としての認知度があがったと考えられます。
これらのお茶はすべてノンカフェインかつ、健康や美容への関心が高い層に人気のお茶となっており、手頃さ、飲みやすさ以外にもお茶の役割が求められている傾向が伺えます。
ノンカフェインではありませんが2位にランクインした“東方美人茶”は台湾茶を代表する高級なウーロン茶の一種です。一般的なウーロン茶は苦味が特徴ですが、こちらは甘く爽やかな味わいで、ヨーロッパでも人気のお茶です。
インド発祥系ドリンクが身近なものへ
ランキングには、マサラティ・アッサム・ホットチャイ・プレーンラッシーなどインド発祥のドリンクが多くランクイン。
カレー専門店以外でもコンビニなどで気軽に購入できる商品も増えました。
ぐるなびデータライブラリ上では2020年「スパイスカレー」検索が急上昇しましたが、その後数値は落ち着き、定番化していることから、スパイスカレーと共に一緒に提供されるソフトドリンクがより身近なドリンクメニューへと変化してきていることが分かります。
喫茶店・レトロブームで懐かしいドリンクが人気
近年の純喫茶ブームやレトロブームを受けて、メロンクリームソーダ、クリームソーダ、メロン牛乳など昭和世代からすると懐かしのドリンクメニューが多くランクインしました。
特にクリームソーダは代表的な「メロン」風味だけでなく、ブルー・ハワイなどシロップやアイスクリーム部分のトッピングを工夫した、「懐かしくも新しい」商品が多く登場しています。
ドリンクもカラフル・映えが重要に
先に取り上げたバタフライピーはレモンを絞って入れると青から紫へと色が変化し、変化の過程を色のグラデーションで楽しむことができ、クリームソーダも緑や青、黄色などカラフルな色を楽しめるものになっています。味や機能性だけではなく「カラフルで可愛い」いわゆる“映え”を意識したものが人気であることが分かります。
ぐるなびが注目する飲み物「ハイビスカスティー」
カラフル×健康がキーワード
ぐるなびでは、カラフル×健康の要素を持った「ハイビスカスティー」に注目しています。
南国へ行くと目にする赤い花、ハイビスカスと同じ赤色のハーブティです。
食用のハイビスカスを使って作られるハイビスカスティーは独特の酸味が特徴的で、ビタミンCやビタミンAなどのビタミン類はもちろん、各種ミネラル、クエン酸、カリウム、ポリフェ-ノールなど、美容にも体にもうれしい成分が沢山はいっています。
これからの暑い時期に向けて、クエン酸の入ったカラフルなハイビスカスティーはぴったりのドリンクメニューです。
後編では、アンケート調査からわかるソフトドリンクのトレンドをご紹介していきます。