こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
今回は、「調味料」を特集します。昨年は「バジルソース」や「グレービーソース」など、濃いめの味付けの洋風調味料が注目されましたが(昨年の記事はこちら)、この一年でトレンドや傾向はどうなっているのでしょうか。ぐるなび注目の調味料も紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
昨年はランキング外だった「味噌」の躍進
まずは定番の調味料から。全国のぐるなび登録飲食店における、取扱指数*が高い調味料をランキング形式で紹介します。
*取扱指数…指定キーワードについて特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値で、特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標です。
※ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、調味料に該当するメニューの2024年9月の取扱指数の上位メニューをランキングで記載。
昨年のラインナップと大きな変化はありませんが、昨年第3位だった「酢」が、上位から消え、代わりに「味噌」と入れ替わりに。「味噌」は昨年上位ランキングにも入っていなかったにも関わらず、一気に3位にランクインしました。
和風調味料がトレンドを牽引
次に、昨年と比べて取扱指数の増加率が高かった調味料ランキングを紹介します。ここから、調味料・味付けのトレンドが見えてきます。
*ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、調味料に該当するメニューの取扱指数を、2024年9月と2023年9月の数値で比較し、増加率上位メニューをランキングで記載。
※1:鶏肉の食肉加工やレンダリングを経て得られる脂肪を加熱して得られる油
※2:スペインカンゾウ (licorice, liquorice) マメ科カンゾウ属の1種の甘味料・ハーブ
※ぐるなびメニュー掲載店舗で取り扱われているメニューデータの中から、調味料に該当するメニューの取扱指数を、2024年9月と2023年9月の数値で比較し、増加率上位メニューをランキングで記載。
上位20位のうち約半分(9つ)が和風調味料という結果となり、この1年のトレンドを和風調味料が牽引したことが分かります。また、定番人気で一気に味噌がランクインした理由が、この増加率ランキングからも浮き彫りに。トレンドの調味料20位のうち、味噌を使った調味料は4つランクインしています。
昨年は5つもランクインしていた辛味系の調味料は、今回は3つに抑えられており、その背景としてここ数年の激辛・辛味ブームが一段落したことが推測できます。
定番化が期待される「トリュフオイル」
ぐるなび注目の調味料は「トリュフオイル」です。世界三大珍味の一つであるトリュフの香りを付けたオリーブオイルのことで、ここ数年の高級食材人気でトリュフ風味のメニューが多く登場しており、トリュフオイルもその流れを受けて注目されています。通常はパスタやピザなどにかけて使用することが多いですが、最近では、トリュフオイルをアクセントにしたラーメンや生ドーナツを提供する店舗が登場。定番調味料の一つとして定着することが期待されています。
和食・和素材ブームは調味料にも影響
海外の珍しい味わいを簡単に取り入れることができることから、海外の調味料がトレンドに入ることが多かったここ数年。しかしながら、ここ1年のトレンドを見る限り、日本の調味料に改めて注目が集まっていることが分かる結果となりました。2023年から2024年にかけては特に和食や和素材が新たにブームになっていることもあり、これは調味料にも多大なる影響を与えているのかもしれません。