こんにちは、ぐるなびデータライブラリ編集部です。
本編集部では、ぐるなびが行った飲食店アンケートや、データサービス「ぐるなびデータライブラリ」のデータを元に、トレンド予想やメニューの分析を行っております。
天ぷら、から揚げ、牡蠣フライ……。揚げることで素材の味がより引き立ち、さらにサクサクとした食感が魅力の“揚げ物”。年代問わず人気ですよね。今回は、ぐるなびが持つさまざまなデータから、飲食店における“揚げ物”の定番人気やトレンドまでを分析・解説していきます。
目次
2022年は国内の「から揚げ」のバリエーションが拡大
昨年の揚げ物トレンドは、上位5位のうち4つを占めた鶏の「から揚げ」でした(昨年の記事はこちら)。今や、から揚げはブームを超えて人気も定着。味付けや使用部位、調理方法など、店ごとの個性もさまざまです。「このお店のから揚げが好き!」と、ご自身のから揚げナンバー1のお店があるという人も多いのではないでしょうか。
衰えない鶏の「から揚げ」人気
まずは、現時点で飲食店における揚げ物メニューの取扱指数*から見ていきます。ここから、定番人気の揚げ物メニューが分かります。
* 取扱指数…指定キーワードについて、特定時点の全店舗数における取扱店店舗数の割合を表す数値。特定時点で1,000店舗あたり何店舗存在するかという指標。
※2023年1月時点
トップ3は昨年と変わらない結果となりました。特に上位20位のうち6つが鶏のから揚げ、もしくは鶏のから揚げを使用したメニューとなっており、「から揚げ」人気の継続が見られます(1位「から揚げ」4位「鶏のから揚げ」7位「軟骨のから揚げ」10位「若鶏のから揚げ」19位「酢豚」20位「油淋鶏」)。
【2023】韓国グルメの影響と日本ならではの特徴が顕著に
次に、昨年と比較して取扱指数の増加率トップ20を紹介します。これにより、ここ一年でトレンドとなっている揚げ物メニューが見えてきます。
※2023年1月時点(対象月 2022年1月および2023年1月)
揚げ物スイーツが2つ、上位に躍り出ました。韓国スイーツである「チョコチュロス」(2位)はSNSから人気が爆発し、若い世代からの圧倒的支持から取扱いが急増。「豆乳ドーナツ」(4位)は優しい味わいと豆乳を使用したヘルシーさが人気で、インターネットではオリジナルのレシピも多く投稿されています。
また、上位20位のうち5つが海鮮素材を使った揚げ物メニューであることにも注目です。鳥肉人気もさることながら、海鮮好きな日本ならではの結果と言えます。
韓国の食文化「チメク」に注目!
チメクとは、「チキン」と「メクチュ(韓国語でビールの意)」を合わせた造語で、チキンとビールを一緒に楽しむ韓国の食文化のことを指します。韓国でのチキン人気はもはや国民食レベル。フライドチキンやヤンニョムチキンなど含めてその種類は200を超えると言われています。カレーやはちみつなどのフレーバーが楽しめ、豊富なバリエーションが特徴です。
日本では、新大久保以外にも各地に韓国チキン専門店が登場していて、さらに人気韓国ドラマの影響によって若者を中心にこの「チメク」文化が注目を集め始めています。
チメク文化の影響で新たな「から揚げ」ブームの到来!?
もともとのから揚げ人気にプラスして、韓国発チメク文化への若者層の注目度を加味すると、今後、新たなから揚げブームが到来することが予想されます。韓国グルメが得意なSNS映えする見た目と、新フレーバーなどのバリエーション拡大により、さらなる支持層の獲得・から揚げブームが到来することが予想されます。